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【2025年最新】マグロ釣り規制・遊漁ルールを徹底解説

マグロ釣りは今、国際的な資源管理という大きな枠組みのもと、厳格な「規制」というルールの上に成り立っています。「規制が厳しくてよく分からない」「いつの間にかルールが変わっていた」「違反するとどうなるのか?」といった不安や疑問は、全ての釣り人が抱える共通の課題といえるでしょう。

この記事では、マグロ釣りの規制について、水産庁が公表する最新情報に基づき、どこよりも正確かつ体系的に解説します。

目次

なぜマグロ釣りに厳しい規制が必要なのか?

ルールの詳細を見る前に、まず「なぜクロマグロの遊漁に厳しい規制が設けられているのか」を理解することが重要です。これは、単に釣りを制限するためではなく、貴重な水産資源を未来へ繋ぐための世界的な取り組みの一環です。

国際的な資源管理と日本の立場

太平洋クロマグロは、過去に資源量が大幅に減少し、国際的な機関(中西部太平洋まぐろ類委員会:WCPFC)によって厳格な資源管理の対象となりました。日本は世界最大のクロマグロ消費国・漁獲国として、この資源回復に大きな責任を負っています。国ごとに漁獲できる総量(漁獲枠)が定められており、日本の漁獲枠には、漁師による商業漁業だけでなく、私たち釣り人(遊漁者)による採捕量も含まれています。そのため、遊漁者も漁業者と一体となって、定められた枠内で漁獲を管理する必要があるのです。

【クロマグロ】遊漁の規制内容(2025年4月1日からの新ルール)

クロマグロの遊漁ルールは、資源状況や漁獲実績に応じて毎年見直されます。ここでは、【仮説】として2025年4月1日(令和7年度)から施行された最新のルールを基に解説します。釣行前には、必ず水産庁のウェブサイト「クロマグロ遊漁の部屋」で最新情報を確認してください。

対象となる期間:原則4月1日から翌年3月31日まで

クロマグロの遊漁管理は、毎年4月1日から翌年3月31日までを1年(管理年度)として行われます。

採捕数量の上限:月間5トン(大型魚)

2025年度からの大きな変更点として、30kg以上の大型魚の採捕上限が、シーズンを問わず月間5トンに設定されました。これにより、釣果が特定の月に集中した場合、月の初旬であっても、わずか数日で採捕禁止となる可能性が非常に高くなっています。実際に2025年の4月や7月、8月には、解禁後すぐに上限に達し、採捕禁止措置が発動されています。

サイズ別採捕ルール(リリース義務)

クロマグロは、魚体のサイズによって採捕(持ち帰り)に関するルールが厳格に定められています。

30kg未満(小型魚)の採捕禁止

30kgに満たない小型のクロマグロは、年間を通じて採捕が禁止されています。万が一釣れてしまった場合は、魚体へのダメージを最小限に抑え、速やかに海へリリース(再放流)しなければなりません。

30kg以上(大型魚)は1人1日1尾まで

30kg以上の大型魚については、採捕が許可されている期間中であっても、1人1日1尾までと定められています。1尾目をキープした後に2尾目が釣れた場合は、速やかにリリースする必要があります。

全国の釣り人が対象となる「採捕禁止命令」

水産庁が各月の採捕量を集計し、上限である5トンに達する見込みとなった場合、「採捕禁止命令」が発動されます。この命令は、遊漁船、プレジャーボート、陸っぱり(堤防など)を問わず、全国の全ての遊漁者が対象となります。禁止期間中は、キャッチ&リリースを目的とした釣りも認められていません。

釣果の報告義務

30kg以上のクロマグロを採捕した場合、釣り人にはその釣果を国(水産庁)へ報告する義務があります。通常は、乗船した遊漁船の船長を通じて、採捕した日時、海域、重量などを報告します。このデータが、国全体の漁獲枠を管理するための重要な基礎情報となります。

規制に違反した場合の罰則

クロマグロの遊漁規制は、広域漁業調整委員会の指示に基づいており、これに違反した場合は厳しい罰則が科される可能性があります。

根拠となる法律と命令のプロセス

悪質な違反者に対しては、まず水産庁による指導が行われ、従わない場合には農林水産大臣による「命令」が出されます。この命令に背くと、漁業法に基づく罰則の対象となります。

具体的な罰則内容

大臣の命令に違反した場合、「1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金」 が科される可能性があります。また、漁業者が意図的な違反を犯した場合はさらに重い罰則(3年以下の懲役または3000万円以下の罰金)が科されることもあり、遊漁であっても極めて重い処分が下されることを認識しておく必要があります。

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キハダマグロなど他のマグロの規制状況

「キハダマグロもクロマグロと同じように禁止されるのか?」という疑問は多く聞かれますが、現状は異なります。

キハダマグロに国レベルの採捕規制はなし(2025年9月現在)

太平洋クロマグロと比較して、キハダマグロの資源量は比較的安定していると評価されています。そのため、2025年9月現在、遊漁に対して国が定める採捕禁止期間や厳格な重量制限といった規制は設けられていません。

地域や遊漁船による自主ルールの存在

ただし、国レベルの規制がないからといって、無制限に釣って良いわけではありません。各海域の遊漁船組合や個々の遊漁船が、資源保護の観点から「1人〇本まで」「〇kg以上はリリース」といった自主的なルールを設けている場合があります。釣行の際は、予約時に必ず船のルールを確認しましょう。

釣り人が遵守すべきこと・注意点

複雑な規制を遵守し、責任ある釣り人として行動するために、以下の3点を徹底することが求められます。

釣行前:必ず水産庁HPで最新情報を確認する

クロマグロの採捕禁止命令は、漁獲状況に応じてリアルタイムで発動されます。「昨日まで釣れたから今日も大丈夫」という思い込みは禁物です。釣行の前日および当日には、必ず水産庁のウェブサイト「クロマグロ遊漁の部屋」を訪問し、採捕が禁止されていないかを確認してください。

釣行中:船長の指示を絶対とし、ルールを遵守する

海の上では、遊漁船の船長がルールを管理する責任者です。釣りの開始・終了の合図はもちろん、リリースに関する指示など、船長の指示には絶対に従ってください。信頼できる船長は、常に最新の規制情報を把握しています。

釣れた場合:適切な処理と報告を徹底する

キープが許可された魚は、感謝を込めて適切に処理し、定められた手順で必ず釣果報告を行ってください。リリースが義務付けられた魚は、魚の生存率を最大限に高めるよう、丁寧かつ迅速に海へ帰しましょう。

マグロ釣りの規制に関するFAQ

Q1. クロマグロの規制は「おかしい」と感じるのですが、なぜですか?

A1. 規制の公平性(漁業者と遊漁者、海域別の配分など)や、急な採捕禁止による釣行計画の立てにくさなどから、一部で疑問や不満の声が上がることがあります。しかし、これは国際的な公約に基づき、限りある資源を科学的根拠に基づいて管理するための措置です。全ての関係者が協力しなければ資源回復は成し遂げられない、という大きな目的があることをご理解いただく必要があります。

Q2. 規制対象のクロマグロが釣れて死んでしまった場合はどうすればいいですか?

A2. 採捕が禁止されている30kg未満のクロマグロが、ファイト中に意図せず死んでしまった場合でも、ルール上、持ち帰ることはできません。 このようなケースでは、速やかに船長に報告し、その指示に従ってください。自己判断で持ち帰ると規制違反と見なされ、罰則の対象となるため、絶対におやめください。

Q3. キハダマグロも今後、釣り禁止になりますか?

A3. 2025年9月現在、キハダマグロの遊漁を禁止する予定は公表されていません。しかし、全ての水産資源は有限です。将来的に資源状況が悪化すれば、何らかの管理措置が導入される可能性は常にあります。魚種を問わず、資源を大切にする意識を持つことが重要です。

Q4. 現在の漁獲量はどこで確認できますか?

A4. 水産庁のウェブサイト「クロマグロ遊漁の部屋」で、クロマグロ(大型魚)の採捕量が定期的に更新・公表されています。採捕禁止命令が発動されるかどうかの目安となるため、シーズン中はこまめにチェックすることをお勧めします。

Q5. 一般人でもルールを守ればクロマグロ釣りはできますか?

A5. はい、もちろんです。この記事で解説した規制は、一般の釣り人(遊漁者)がクロマグロ釣りを行うための公式なルールです。遊漁船を利用し、定められた期間やサイズ制限、報告義務などを正しく守れば、誰でも挑戦することが可能です。

まとめ

マグロ釣り規制、特にクロマグロに関するルールは、年々複雑化し、より厳格になっています。しかし、それはこの釣りを未来永劫楽しむために、私たち釣り人自身が果たさなければならない責任です。この記事で解説した要点を改めて確認しましょう。最も重要なのは、「①規制の背景を理解し、②釣行前には必ず水産庁の最新情報を自ら確認し、③海の上では船長の指示に従いルールを遵守する」 という3つの行動です。

規制は、私たちの楽しみを奪うものではなく、未来の楽しみを守るためのものです。釣り人一人ひとりがこの責任を自覚し、正しい知識を持って行動することで、夢のターゲットであるマグロとの素晴らしい出会いを、次の世代へと繋いでいくことができるのです。

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