マグロ釣り針の完全ガイド!サイズ・結び方・最強仕掛けをプロが解説

マグロ――その巨体と圧倒的なパワーは、多くのアングラーを魅了します。しかし、夢の大物を手にするには、ロッドやリール以上に重要ともいわれるのが、マグロの口に直接触れる「釣り針」です。
「どのサイズの針を選べばいいの?」「どんな結び方が一番強いんだろう?」「自分の釣り方に合った針がわからない」そんな悩みを抱えていませんか? 一瞬のチャンスを逃さないためには、ターゲットと釣法に最適化された針選びと、100%の性能を引き出す仕掛け作りが不可欠です。
この記事では、キハダマグロから夢のクロマグロまで、大物マグロを本気で狙うあなたのために、釣り針の選び方から最強の結び方、そして釣り方別の具体的な仕掛け作りまで、プロの知見を交えて徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたのマグロ釣りは新たなステージへ進むこと間違いなし。ぜひ購入や準備の際の参考にしてみてください。
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まずは針の重要性を理解しよう。釣果を左右する3つの理由
マグロ釣りにおいて、釣り針は巨大な魚体とアングラーを繋ぐ唯一にして最大の接点です。この小さな金属片の性能が、釣行全体の成否を分けると言っても過言ではないでしょう。なぜなら、ファイト中に起こりうるトラブルの多くが、針に起因するためです。
理由は大きく3つあります。
- 強度不足による破断・変形 100kgを超えるマグロのパワーは凄まじく、中途半端な針では一瞬で伸ばされたり、折られたりしてしまいます。強烈な引きに耐える素材と太軸設計が必須です。
- 形状の不適合によるスッポ抜け マグロの硬い口周りにしっかりと貫通(フッキング)し、ファイト中に外れない(バレない)形状でなければなりません。口の奥に掛かりやすい「ネムリ形状」など、ターゲットに合わせた形状選びがバレを防ぎます。
- 針先の鈍りによるフッキングミス 針先が鈍っていては、分厚い唇やカンヌキ(口の硬い部分)を貫くことができず、そもそもフッキングに至りません。わずかなアタリを確実に捉えるため、常に鋭利な針先を維持することが重要です。
これら3つの要素が完璧に揃って初めて、大物との対等な勝負が始まります。例えば、相模湾のキハダマグロ狙いで、エサのオキアミに合わせた小さな針を選んだ結果、ヒット直後に針を伸ばされてバラしてしまった、というケースは後を絶ちません。タックル全体のバランスを考え、最後にマグロのパワーを受け止める針の重要性を理解することが、大物への第一歩です。
マグロ釣り針の基本構造と種類|形状ごとの特徴を理解する
最適な一本を選ぶためには、まず釣り針の基本的な構造と種類を知ることが不可欠です。専門用語を理解することで、製品パッケージの仕様を正しく読み解き、自分の釣りに合った針を的確に選べるようになります。
マグロ針は主に「ストレートポイント」と「ネムリポイント」の2種類に大別されます。ストレートポイントは針先が真っ直ぐで初期掛かりに優れますが、ネムリポイントは針先が内側を向いており、一度掛かるとバレにくいのが特徴です。マグロのように口が硬く、ファイトが激しい魚には、深く刺さり込みバレにくい「ネムリ形状」が多用される傾向にあります。
また、ハリス(針を結ぶ糸)を結ぶ部分の形状も「管付(かんつき)」と「タタキ」があり、太いハリスを確実に結ぶためには、穴が開いている管付タイプが主流です。
各部の名称
- ポイント:針の先端部分。鋭さが命。
- ゲイプ:針先から軸までの幅。広いほど魚の肉を拾いやすい。
- シャンク:軸の部分。長さや太さが強度に関わる。
- ベンド:針のカーブ部分。魚の力を受け止める。
- アイ(管):ハリスを通すリング状の部分。
代表的な形状
- ネムリポイント:針先が内向き。バレにくく、飲まれにくいのがメリット。泳がせ釣りやフカセ釣りに最適。
- ストレートポイント:針先が真っ直ぐ。初期掛かりが良いのがメリット。ルアーのシングルフックなどに採用。
- ヒネリ:針先が軸に対して左右に捻られているもの。フッキング率向上を狙えますが、糸ヨレの原因になることも。
例えば、活きイワシを使った泳がせ釣りでは、イワシの動きを妨げず、かつマグロが捕食した際に口の奥でしっかり掛かるよう、軸が短く懐の深いネムリ針が選択されます。このように、各部の特徴を理解することで、釣法やエサに合わせた戦略的な針選びが可能になります。
【対応表あり】ターゲットとエサの大きさで選ぶマグロ針のサイズ
マグロ釣り針のサイズ選びは、釣果を大きく左右する重要な要素です。「大物狙いだから、とにかく大きい針を」と考えがちですが、注意が必要です。針のサイズは、主に「ターゲットの大きさ」と「使用するエサのサイズ」の2つの軸で決定します。
大きすぎる針はエサの動きを不自然にし、マグロに違和感を与えて食い渋りの原因になります。逆に小さすぎると、マグロの分厚い口を捉えきれずにスッポ抜けたり、強度不足で伸ばされたりするリスクが高まります。相模湾の30kg級キハダマグロをオキアミで狙う場合と、津軽海峡の200kg級クロマグロを活きイカで狙う場合とでは、当然ながら最適な針のサイズは全く異なります。
自分のやりたい釣りや魚種に合わせて、画像の表を参考に選んでください。
サイズ選びの基本
- 針のサイズは「号数」で表され、数字が大きくなるほど針も大きくなるのが一般的です(一部メーカーで例外あり)。
- メーカーによって同じ号数でも大きさが異なるため、複数のメーカーを比較する際は注意しましょう。
- まずは信頼するメーカーを一つ決め、その基準でサイズ感を覚えるのがおすすめです。
ターゲット別・釣り方別 サイズ対応表(目安)
ターゲット | 釣法 | エサ | 推奨サイズ(号数) |
30-50kg級 キハダマグロ | フカセ釣り | オキアミ | 14号〜17号 |
30-50kg級 キハダマグロ | 泳がせ釣り | 活イワシ | 18号〜22号 |
50-100kg級 キハダ・クロマグロ | 泳がせ釣り | 活サバ・カツオ | 24号〜30号 |
100kg超級 クロマグロ(大間など) | 一本釣り・延縄 | 活イカ・サンマ | 35号〜50号 |
大間の一本釣りで使われる針は、まさに巨大なフックと呼ぶにふさわしいサイズです。しかし、それは200kgを超える巨大マグロと、大型の活きイカというエサに合わせた選択。自分のフィールドと釣りに合わせて、最適なバランスを見つけることが釣果への最短距離となります。
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【図解】プロが実践するマグロ釣り針の最強結び方3選
選び抜いた最高の針も、結び方が不適切ではその性能を100%発揮できません。マグロの強烈な引きに対して、結び目が滑ったり、強度が低下したりすることは絶対に避けなければなりません。ここでは、数々の大物とのファイトで実績が証明されている、信頼性の高い3つの結び方を紹介します。
最も重要なのは、締め込みを丁寧に行い、摩擦熱でラインを傷めないこと。唾や水で湿らせながら、ゆっくりと均等に力をかけて締め込むのが基本です。これらの結び方をマスターすれば、ラインシステムの強度は飛躍的に向上し、安心して大物とのファイトに集中できるでしょう。
1. 坂本結び(最強の漁師結び)
特徴:結束強度が高く、特に太いリーダーやハリスの結束において絶大な信頼を誇ります。
- ラインを二重にしてアイに通します。
- できたループに指を入れ、シャンク(軸)ごと7〜8回捻ります。
- 最初に作ったループの先端を、指を入れていたループにくぐらせます。
- ラインの端と本線をゆっくりと引き、締め込みます。
2. 南方延縄結び(漁師結び)
特徴:比較的簡単に結べ、かつ十分な強度を持つため、多くの船上で使われている実用的な結び方です。
- アイにラインを通し、本線に3〜4回巻きつけます。
- ラインの先端を、アイの根元にできた最初のループに通します。
- ゆっくりと締め込み、形を整えます。
3. ループトゥループ
特徴:仕掛けの交換がスピーディーに行えます。特にルアーフィッシングや、状況に応じてハリスを頻繁に変えたい場合に有効です。
- リーダー側とハリス側の両端に、それぞれチチワ(ダブルクレンサルノット等)でループを作ります。
- リーダー側のループに、ハリス側のループを通します。
- ハリス側のループの中に針をくぐらせ、結び目を締めます。
これらの結び方は、マグロ延縄漁などプロの現場で長年使われ、改良されてきたもの。練習して確実にマスターすることが、夢の一本を獲るための必須スキルです。
釣り方別!おすすめマグロ仕掛けと最適な針のマッチング
マグロ釣りと一口に言っても、そのアプローチは様々です。ここでは代表的な「泳がせ釣り」「フカセ釣り」「ルアーキャスティング」の3つの釣法を取り上げ、それぞれに最適な針と仕掛けの組み合わせを解説します。
仕掛け作りで最も重要なのは「全体のバランス」です。ハリスの太さ、針のサイズ、そしてエサやルアーの大きさ。これらが調和して初めて、マグロに違和感を与えず、かつヒット後の強度を保つことができる理想的な仕掛けが完成します。自分のスタイルに合わせて、最適なセッティングを見つけ出しましょう。
1. 泳がせ釣り(活きエサ)
- 仕掛け:道糸PE10〜12号 → リーダー100〜150lb → ハリス50〜80号(3m) → 針
- 最適な針:活きエサの動きを妨げない、軸が短く懐の深いネムリ針(スーパークエ、閂キハダなど)が最適。サイズはエサの大きさ(イワシ、サバ、カツオ)に合わせて22〜30号を選択します。
- ポイント:エサへの針の刺し方(鼻掛け、背掛け)が重要。孫針を付ける「ジャンボ仕掛け」も有効です。
2. フカセ釣り(コマセと付けエサ)
- 仕掛け:道糸PE6〜8号 → リーダー40〜60lb → ハリス20〜30号(2〜3m) → 針
- 最適な針:付けエサのオキアミに同調させ、違和感なく食わせるための軽量な針が求められます。オキアミカラーに塗装されたものや、軽量設計のフカセ専用針(オキアミマグロ、フカセキハダなど)が有効。サイズは14〜17号が中心です。
- ポイント:ハリスの存在感を消し、付けエサを自然に漂わせることが釣果の鍵です。
3. ルアーキャスティング
- 仕掛け:道糸PE8〜10号 → リーダー150〜200lb(2m) → ルアー
- 最適な針:ルアーに装着するシングルフックまたはトレブルフック。貫通性能と強度を両立した専用設計のものが必須です。バーブレス(カエシ無し)が推奨されることも多くあります。
- ポイント:ルアーのアクションを殺さない重量とサイズのフックを選びましょう。リングやスイベルも高強度のものを使用します。
例えば、相模湾のキハダ狙いでフカセ釣りを行う場合、ハリスを20号まで落とし、針も15号の軽量タイプにすることで、スレたマグロの僅かなアタリを引き出す、といった戦略が有効になります。このように、状況に応じて仕掛けを微調整していくことが、釣果を伸ばす秘訣です。
【2025年版】人気メーカー別!信頼と実績のマグロ釣り針おすすめ5選
市場には数多くのマグロ用釣り針が存在しますが、ここでは特に大物アングラーからの信頼が厚く、実績も豊富な人気メーカーの代表的な製品を5つ厳選してご紹介します。各製品の特徴を比較し、あなたの釣りのスタイルに最適な一本を見つけてください。
製品選びの際は、単純な強度だけでなく、針先の鋭さの持続性や防錆性能、そして何より供給の安定性も考慮に入れると良いでしょう。いざという時に手に入らないのでは意味がありません。ここで紹介するのは、いずれも釣具店や通販で比較的手に入りやすい、定番かつ最強のモデルです。
メーカー | 製品名 | 特徴 | 推奨釣法 |
オーナーばり | スーパークエ | 圧倒的な軸の太さと強度。本来はクエ用だがマグロでの実績多数。ネムリ形状でバレにくい。 | 泳がせ釣り(大物狙い) |
がまかつ | 閂(かんぬき)キハダ | キハダマグロのカンヌキを確実に貫く設計。鋭い針先とバレを防ぐ形状が特徴。 | 泳がせ、フカセ |
YAMAI (ヤマシタ) | ステキ針 パワータイプ | 伝統的な漁師針のフォルム。シンプルながら高い強度と貫通力を誇る。コストパフォーマンスも良い。 | 泳がせ釣り、延縄 |
オーナーばり | オキアミマグロ | フカセ釣り専用設計。オキアミカラーでカモフラージュし、軽量でエサの動きを邪魔しない。 | フカセ釣り |
シャウト! | クダコ | ルアー用シングルフックの定番。圧倒的な貫通性能と強度で、キャスティングゲームに最適。 | ルアーキャスティング |
これらの製品は、いずれも幾多の大物との死闘を乗り越えてきた実績あるモデルです。例えば、津軽海峡のクロマグロ狙いの遊漁船では、オーナーばりの「スーパークエ」が定番として使われているケースが多く、その信頼性の高さを物語っています。まずはこうした定番モデルから試してみるのが、失敗しない針選びのコツです。
マグロの釣り針に関するよくある質問
マグロ釣りに関して、まことしやかに囁かれる噂や、多くの人が抱く素朴な疑問があります。ここでは、そうしたよくある質問に対して、専門的な知識に基づいて明確にお答えします。正しい知識を持つことで、より安全に、そして安心して釣りを楽しめます。
Q1. 大間のマグロを釣るには、どんな針を使えばいいですか?
A. 大間の巨大クロマグロ(100kg超級)を狙う場合、市販品では最大クラスの35号以上の極太軸の針が使われます。活きイカなどの大きなエサを使うため、それに合わせたサイズと、マグロのパワーに負けない圧倒的な強度が求められます。
Q2. マグロの針に毒があるというのは本当ですか?
A. 針やマグロ自体に毒はありません。ただし、海中の釣り針には破傷風菌などが付着している可能性があり、もし体に刺さると感染症を引き起こす危険があります。これはマグロ釣りに限らず、釣り全般で注意すべき点です。
Q3. マグロ針のサイズ選びの基準を教えてください。
A. 主に「ターゲットのサイズ」と「使うエサの大きさ」で決まります。例えば30kg級のキハダをオキアミで狙うなら15号前後、活イワシをエサにするなら20号前後が目安です。大きすぎず小さすぎず、エサが自然に見えるバランスが重要です。
Q4. マグロ釣りの針を結ぶとき、一番強い結び方は何ですか?
A. 「坂本結び」や「南方延縄結び(漁師結び)」が、非常に高い結束強度を誇り、多くのプロに信頼されています。どちらも慣れが必要ですが、マスターすれば大物とのファイトで絶大な安心感を得られます。
Q5. 泳がせ釣りに使うマグロ針は、どんなものがおすすめですか?
A. 活きエサの動きを妨げにくく、一度掛かるとバレにくい「ネムリ形状」の針がおすすめです。オーナーばりの「スーパークエ」や、がまかつの「閂キハダ」などが、泳がせ釣りで高い実績を誇ります。
Q6. ループトゥループ接続のメリットは何ですか?
A. リーダーとハリスをループ同士で接続する方法で、最大のメリットは仕掛けの交換が非常に素早く行える点です。時合を逃したくない状況や、根掛かりでハリスを交換する際に重宝します。
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まとめ
今回は、大物マグロを仕留めるための心臓部、「釣り針」について、その重要性から選び方、結び方、そして具体的な仕掛けまでを網羅的に解説しました。夢の一本にたどり着くためには、タックル全体のバランスを考え、その終着点である針に最大限のこだわりを持つことが不可欠です。
本記事で紹介した内容のポイントは以下の通りです。
- 針の重要性:強度はもちろん、形状と鋭さがフッキングとキャッチ率を左右する。
- サイズの選び方:ターゲットの大きさとエサのサイズに合わせて最適な号数を選ぶ。
- 最強の結び方:坂本結びや南方延縄結びなど、信頼性の高い方法をマスターする。
- 仕掛けのマッチング:泳がせ、フカセ、ルアーなど、自分の釣法に合った針と仕掛けを組む。
- 製品選び:まずは信頼できるメーカーの定番モデルから試してみるのが近道。
これらの知識を基に、あなたの釣り場や狙うマグロのサイズに合わせて、自分だけの「最強のセッティング」を追求してみてください。針一本、結び方一つにこだわるその探求心が、きっとあなたを夢の大物へと導いてくれるでしょう。さあ、完璧な準備を整え、次こそは記録的な一匹をその手に掴みましょう。
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